5Gとは? - 次世代ネットワーク「5G」。5Gの特徴と今後期待される役割や活用事例を詳しく紹介します

5Gとは?

2020年春にサービス開始を予定している次世代ネットワーク「5G」。
5Gの登場によって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
基本的な特徴と、今後期待される役割や活用事例などを詳しく紹介します。

2020年春にサービス開始を予定している次世代ネットワーク「5G」。韓国やアメリカではすでに商用サービスが開始されており新たな時代の到来を象徴するテクノロジーとして注目を集めていますが、5Gの登場によって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、5Gの基本的な特徴はもちろん、今後期待される役割や活用事例なども含めて詳しく紹介していきます。

5Gとは?

「5G」とは第五世代移動通信システムの略称で、携帯電話などの通信に用いられる次世代通信規格のひとつです。Gとは「Generation」の頭文字をとったものであり、5世代目であることを表しています。
2015年9月に国際電気通信連合(ITU-R)が発行した小冊子に初めて5Gの性能要求が記載され、その後PCG(Project Co-ordination Group)の配下にある3GPPという組織によって5Gは定義されました。ちなみに、2017年2月には5Gのロゴも3GPPから発表されています。

※3GPP:3rd Generation Partnership Projectの略称。通信方式の仕様を標準化するプロジェクトのこと。

また、コミュニケーションの世界においてあらゆるもの同士がつながり、リアルな世界とサイバー空間が融合するSociety 5.0という考え方があります。これまでの社会は、インターネット空間にある情報やデータを人が入手し、人の手によってさまざまな処理が行われてきました。しかし、Society 5.0が実現すると、インターネット上にある膨大なデータをロボットやAIなどが自動的に処理を行い、人の手を必要とする作業が大幅に低減されることになります。

ビッグデータとAI、IoTなどを活用してSociety 5.0を実現することによって、自動車や自操する機械などの自動運転技術の実現や少子高齢化の問題、経済的格差の是正など多くの社会問題を解決できると期待されています。5GはまさにこのSociety 5.0を実現するうえで必要不可欠なテクノロジーです。

これまでの情報社会(4.0) → Society 5.0

携帯電話ネットワークの進化の歴史と5G

改めて5G以前の携帯電話ネットワークの歴史を見ていきましょう。1980年代に登場した第1世代のネットワークはアナログ回線で、自動車電話やショルダーホンなどがビジネス向けに発売されました。この頃の携帯電話は通話のみに使用され、現在のようにメールやインターネットに接続することはできませんでした。

その後1990年代に入るとデジタル回線の2Gが登場し、2.4kbps~28.8kbpsのデータ通信が可能な時代が到来。2000年代に登場した3Gではさらにスピードが高速化し、384kbps~14Mbpsの通信が可能になりました。3Gの登場によってメールはもちろんネットサーフィンも可能な速度となり、携帯電話だけではなくデータ通信サービスも続々と登場してきました。

そして、スマートフォンの台頭とともに2010年代初頭に登場した4Gは、50Mbps~1Gbpsの通信速度を実現し、ゲームやチャット、動画などのリッチコンテンツもスマートフォン1台で楽しめるようになりました。

そして間もなく、大手通信各社では5Gのサービス導入を控えている状況です。このように、携帯電話の歴史を紐解いていくと10年程度のスパンで新世代の通信規格が登場していることが分かります。

1990年(1G)から2020年(5G)へ

5Gの大きな特徴と4Gとの比較

5Gの特徴は以下の3点が挙げられます。

  • 高速・大容量
  • 低遅延
  • 多接続

これらを現在普及している4Gと比較してみると、以下のような違いがあります。

高速・大容量 低遅延 多接続

上記のイラストからも分かる通り、5Gは4Gに比べて通信速度は20倍遅延は10分の1同時接続数は10倍となっています。
これらの特徴から、実際にどのようなメリットがあるのか、いくつか身近な事例について分かりやすくまとめてみました。

高速・大容量によって得られるメリット

  • 4Gに比べて大容量の通信が可能になり、高精細な画像や動画の利用が可能になる
分野 既存技術 5Gの世界
セキュリティ 人の存在
  • 人物の認識・特定
  • 行動の認識・特定
自動運転 前方自動車の存在
  • 環境・標識の認識
  • 車種・ナンバーの認識
コンテンツ HD画像・動画配信 4K/8Kの画像・動画配信
医療
  • 患者の大まかな病状
  • 特定疾患の予後確認
  • 高度な診断
  • 在宅医療

低遅延によって得られるメリット

  • 通信において遅延が短縮され、リアルタイムに近い通信が可能になる
  • 素早いフィードバックが求められる自動運転の制御やVR/ARでの活用が可能になる
分野 既存技術 5Gの世界
自動運転 自律的判断・制御
(自動車内で判断・制御)
周辺自動車・環境も含めた判断・制御(交通状況・他自動車情報も加味した制御)
自動制御 自律制御
  • 協調動作
  • 環境連動動作
VR/AR
  • 端末固有のコンテンツ
  • 人体へのフィードバック遅延による没入感毀損
  • ネットワークを介した仮想空間の広がり
  • リアルタイムフィードバックの実現

多接続によって得られるメリット

  • 多くの端末を同時に接続でき、機器監視やスマートシティなどIoT分野での活用が可能になる
分野 既存技術 5Gの世界
状態解析
  • 少ないセンサー数
  • 複数のセンサーを接続するハブ機器の設置が必要(サブシステム)
  • センサーを必要な箇所に適宜配置
  • 多くのセンサーによる精度向上
スマートシティ

5Gの活用事例と今後の役割

ここまで紹介してきた5Gのメリットは、現在利用されているサービスを前提に考えたものです。しかし、5Gの真のメリットは、これまでにない新たなサービスやビジネスを展開できることにあります。5Gの登場で注目を集める新たな分野をいくつか紹介していきましょう。

スポーツ観戦×5G

スポーツ観戦において、テレビや球場のモニターに映る映像はカメラで撮影された画一的なものでした。例えば、野球観戦においてバッターが打つ瞬間の映像を後方から見たいのに、カメラではなかなか映してくれないということも。そこで、複数の方向からカメラで撮影した映像をリアルタイムで処理することで、さまざまな視点からVR観戦を楽しむことができるようになります。このとき、大容量の映像データを伝送する必要があるため5Gが活用されます。

スポーツ観戦と5G

建設現場×5G

建設現場において建機の操作をする際にも5Gは活用されます。遠隔地にある建機を5Gで接続し、4Kの超高精細な映像データをモニターに投影。音響装置などを活用してリアルな作業感覚を可能にしました。音声認識による建機の操作もでき、遅延の少ない5Gだからこそ可能な技術といえるでしょう。
ちなみに、制御室には全方位モニターも用意されているため、実際の現場よりも周囲の状況が確認しやすく安全に作業ができるようになっています。

建設現場と5G

エリア監視×5G

地下鉄のホームに5Gの基地局を設置し、専用タブレットを使用した実証実験も行われています。見守りロボットや固定カメラで撮影した4K映像を5Gのネットワークを通じてリアルタイムに伝送し、従来の映像では発見できなかった不審物や不審者の検知に役立っています。
また、同時に5G対応のタブレットを活用した同時翻訳や、観光案内の映像なども配信可能です。

エリア監視と5G

このように、スポーツ観戦でのVRの活用、超高精細映像の伝送は従来の4Gネットワークでは技術的に実現不可能なものでした。しかし、5Gの登場によって技術的なハードルがクリアされ、今後新たなビジネスが生まれていくことになります。5Gの社会への実装により、さまざまなサービスの利便性が向上するだけではなく、強固な社会基盤や雇用の創出にもつながると期待されています。

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