設置する人も、街を歩く人も、観光地の人々が笑顔になる。ごみの量が通知される“あふれない”ごみ箱

KDDI × 沖縄セルラー

ごみ箱の管理が困難で、長きに渡って店先からごみ箱が撤去されている沖縄、
国際通りにおいて実施された屋外実証実験。

  • 事業創造・イノベーション
  • スマートシティ

IoT向け通信規格LTE-M (Cat.M1) を活用し開発したIoTごみ箱を用いた実証実験。

KDDI株式会社
ビジネスIoT企画部
日下 規男 氏

  • 導入までの背景

    置くと、ごみがすぐに“あふれてしまう”。
    観光地の店の前からごみ箱が廃止された理由

    沖縄の「国際通り」は県庁前の交差点から始まる有名な繁華街。デパートからお土産屋、レストラン、コンビニやホテルが通りに並びますが、それらの店の前にごみ箱はありません。通常ごみ箱を設置しているコンビニエンスストアチェーンのお店でも、対応できない量のごみが持ち込まれるので、ごみ箱を廃止しているところが多いといいます。

  • 抱えていた課題

    • ごみ箱がないことで植え込みなどにごみを置いていく人もいる
    • 設置したごみ箱からごみがあふれて景観を損ねることは避けたい
    • ごみ箱を常時監視するのは人員的にもコスト的にも難しい
    • ごみ箱に捨てられたごみの量を遠隔から視覚的に把握したい

    国際通りを訪れる観光客だけでなく、地元住民や店舗の従業員もごみ箱はあった方が便利だと感じています。しかし、「ごみがごみ箱からあふれてしまうのは、困ってしまう」というのが地元民や商店街の人々の声であり、美観を損ねるごみ箱ならば、最初からない方がマシという考え方でした。かつてごみ箱を設置していた店の従業員も、ごみ箱があふれてしまうとその片付けがなおさら大変でしたが、あふれないよう頻繁に見ることは人員的にもコスト的にも難しいと考えていました。

  • 導入を決定したポイント

    省電力で広範囲をカバーするLPWA(LTE-M)を活用し、
    低コストでモニタリングシステムの構築を実現

    IoTごみ箱には、その上部に距離センサーと温度センサー、そして小型タイプのコンピュータRaspberry Pi(ラズベリーパイ)とLTE-M通信モジュールを設置。たまったごみの量を計測する距離センサーが寒暖差で誤差を生むことがあるので、温度センサーで温度を計測し、コンピュータが補正の計算を行います。そして、算出されたデータを1分間隔でLTE-M通信モジュールによってサーバに送信。省電力で長距離の無線通信ができる次世代のIoT向け通信技術LPWAを採用することで、1日1回の充電で終日の使用が可能となりました。

  • 導入後

    モニタリングにより、適切なタイミングでごみの回収が可能となり、
    回収にかかるコスト削減なども期待される

    監視センターでモニタリングされているごみ箱の様子は、数値だけでなくごみの残量によってブルー、グリーン、赤というように色で可視化されました。LTE-Mの通信モジュールを所持しているごみの回収チームにはごみの量が80%を超えると、通知が届きます。
    監視センターとごみ回収を担当した、障がい者によるIT作業所「サンブリッジ」代表の迎里 崇雅さんは、「監視を通じて社会に参加することが嬉しく、自信につながるというスタッフもたくさんいました。ぜひ事業化していただきたいです。」と話します。
    また、店舗の前にごみ箱を設置した「御菓子御殿」の當間 明子さんからは、「ごみ箱ないんですかという観光客の方からの声は多く、今後も置いてもらえると、とてもありがたいです。」との話がありました。
    実証実験は2017年9月2日から1週間に渡って実施されましたが、その後も実用された際の有効性や、電波はきちんと浸透しているのかなどの検証をひきつづき行っていきます。

導入したサービス

他の事例