モノとモノとがリンクする!
いま話題のキーワード「M2M」って何?

ここ数年、「M2M(エム・ツー・エム)」という話題をあちこちで見聞きするようになりました。
「Machine to Machine(機械から機械へ)」から頭文字をとった言葉ですが、
これだけでは何のことやら、さっぱり意味が掴めません。
いまさら他人には聞きづらいM2Mについて学んでみましょう。

  • モノ同士が直接データを交換しあって働く

    コンピュータは、人間が使う道具として進化してきました。たとえば会社のパソコンでは、提案書や見積書を作成したり、取引先にメールを送ったりしています。日常生活で欠かせないアイテムとなったスマートフォンもコンピュータの一種で、SNSにアクセスして仲間と連絡を取り合ったり、オンラインゲームを楽しんだりしています。

    こうしたコンピュータは、実は家電製品や自動車、産業用の装置や測定器など、ありとあらゆるモノ(機械)の内部に組み込まれています。

    昔は「マイコン(マイクロコンピュータ)」と呼ばれ、モノ単体の比較的単純な制御を担っていたのですが、時代とともにどんどん高機能化し、現在ではネットワーク接続やモバイル通信といった能力まで備えるようになりました。そして、複数のモノとモノ同士が直接データを交換しあって、まとまった働きをするシステムが作られるようになりました。

    これがM2M(Machine to Machine)と呼ばれる世界です。

  • 人の手を介さず、さまざまな仕事を効率化

    M2Mによって、どんなことが変わるのでしょうか。最大のポイントは、人の手を介さずにさまざまな仕事を実行できることです。実際、モノ同士が直接やり取りしながら処理したほうが、“手っ取り早く”片づけられる仕事がたくさんあります。

    たとえば、比較的早い時期からM2Mへの取り組みが進んだ分野として、自動販売機の遠隔管理システムがあります。

    自動販売機が単体で動いていた頃、商品の補てんは定期的に巡回するサービスマンによって行われていました。商品の品切れに気づくのもこのタイミングです。もしかすると何日も前から品切れしていた可能性があり、大変な販売機会の損失です。

    これに対してM2Mに対応した現在の自動販売機は、モバイル通信を介して「どの商品が、いつ、何個売れたか」といったデータを、本部側の販売管理システムと自動的にやり取りしています。これによって現在の在庫量を正確に把握し、品切れを起こす前に商品を補てんすることが可能となりました。

    同時にサービスマンもピンポイントで自動販売機に商品補てんを行えるようになり、巡回効率も大幅に向上します。

  • より便利で快適な生活を実現

    業務の世界だけでなく、M2Mは私たちの生活もさらに便利で快適なものに変えていく可能性を持っています。

    たとえば外出した際に、「鍵をちゃんとかけたかな?」と心配になることがよくあります。M2Mを応用した「スマートロック(電子錠)」というシステムがあれば、わざわざ確認のために自宅まで舞い戻る必要はありません。ユーザーが持ち歩いているスマートフォンと位置情報(GPSデータ)をやり取りし、ユーザーが家から離れたと判断すると、自動的にロックをかけてくれるのです。

    こうしたM2Mはあらゆる家電製品や住宅設備に普及しつつあります。同様にユーザーのスマートフォンの位置情報から帰宅時間を予測してエアコンのスイッチを入れる、風呂を沸かしておくといったことも可能となるなど、さまざまなアイデアをもとにM2Mの応用範囲はどんどん拡大しています。

【執筆】小山健治(こやま・けんじ)

1961年生まれ。システムエンジニア、編集プロダクションでのディレクターを経て、1994年よりフリーランスのジャーナリスト・コピーライター。
エンタープライズシステム、AI、デジタルマーケティングなどIT分野を中心に活動中。

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