KDDI IoTポータル - AI・クラウド時代に応じた最新情報をご提供

2030年を大胆予測!M2Mはどんな未来を創る?

ICTは急速なスピードで進化を続けており、現時点では夢や構想、
基礎研究の段階にある技術も遠からず実用化され、社会は人々の生活、産業に
新たなイノベーションをもたらしていくと考えられています。
そうした中のコア技術のひとつにM2Mが位置づけられているのは言うまでもありません。
今後、M2Mがどんな進化を遂げていくのか、2030年を見据えた大胆予測を行ってみます。

  • AI(人工知能)とM2Mの融合が本格化

    今後、M2MやIoTの世界は、どのような進化を遂げていくのでしょうか。

    昨今のICTの高度化により、ビッグデータからコンピューター自身が自動的に学習し、最適解を導くAI(人工知能)が実現可能なレベルに到達しようとしています。そこに無数のセンサーや機器などから高速・低遅延でデータを集めるネットワーク技術を組み合わせていくことで、先を予測しながら判断を行い、自律的に動くロボットや自動走行車、ドローン(無人航空機)など、新たなM2M活用が可能になると期待されています。

    こうした技術の動向を踏まえ、総務省では2030年以降の未来社会に向けて、次のような価値創造のイメージを示しています。

    「介護、販売、生産など、あらゆる産業における人手不足を解消。高齢者、障がい者、女性など多様な人々の社会参加を支援するAI技術を活用し、緊急時の対応や高齢者の健康を見守りつつ、人間と助け合って働く高度ロボットネットワークを実現します。さらに、ロボット同士、自動化システム同士が自律的に対話し、知識を共有することで、社会経済システム全体の効率化と安全・安心を高めていきます。」

  • 2030年までにどんなM2Mが登場するのか

    もう少し具体的なロードマップ / マイルストーンも紹介しておきましょう。「平成27 年版情報通信白書」(総務省)に示された「ICTの未来年表」から、M2Mに関する主なものを抜粋してみます。

    2020年
    用途に応じて形態を変えるAIを備えた小型電動車が発売。全自動の自律運転システムが実用化し、市街地を走ることも可能に。
    2023年
    生活圏内での健康状態を管理するユビキタス生体情報モニタリング技術、運動能力をアシストできるアクチュエータ技術(高齢者のQOL 改善)が実用化。
    2024年
    生活空間に配置された多数のセンサーが人の活動を支援するようになる。自動車内のセンサーで故障を予知し、事故を回避するシステムが実用化。
    2025年
    AIを搭載したインテリジェント住宅が登場し、人と住宅が会話する時代へ。
    2026年
    一般家庭で介護、家事などを支援するロボットが実用化。
    2029年
    生産工程変更など、複雑な環境変化に対応できる自律型ロボットが実用化。
    2030年
    AIが人間と自然な会話ができるようになると共に、生物や生体の多様なメカニズムを模倣したコンピューティング・ネットワーク技術が確立される。社会に参加できない人の社会参加を可能にする遠隔操作型ヒューマノイドロボット技術が実用化。また、自動走行車が完全自動で走行するようになる。
  • M2Mのセキュリティは人間を
    より専門性の高い業務へシフトする必要がある

    まさに夢のような未来社会の到来です。AIと密接に融合したM2Mに進化により、これまで人手に頼ってきた多くの作業がシステムによって代替される時代となるのです。

    ただし、見方を変えればそれは、これまでに人間が担ってきた多くの仕事がなくなることを意味します。

    「決まった手順や判断ルールが存在する定型的な仕事」「高度な専門知識が求められない仕事」「社会性(コミュニケーション能力)や感性(感覚的センス)が不要な仕事」「一定以上の精度が求められない(責任を問われない)仕事」などは、AIやM2Mによる代替が進むと考えられています。例えば、一般事務員や受付、案内窓口、単純な組み立て、警備員、スーパー店員、タクシー運転者、データ入力といった仕事は、将来的に消滅していくことになるかもしれません。

    一方で観光ガイド、ケアマネージャー、経営コンサルタント、作業療法士、シナリオライター、教員、図書編集者、医師、バーテンダー、美容師、保育士といった仕事は、比較的代替されにくいと考えられています。こうした高い専門性や社会性が問われる仕事に、人々をどのようにシフトしていくのか――。教育と受け皿の整備を進めながら、産業構造を変革していくことが、M2Mの健全な発展のためには欠かせません。

【執筆】小山健治(こやま・けんじ)

1961年生まれ。システムエンジニア、編集プロダクションでのディレクターを経て、1994年よりフリーランスのジャーナリスト・コピーライター。
エンタープライズシステム、AI、デジタルマーケティングなどIT分野を中心に活動中。

KDDIのIoTについて詳しくはこちらをご覧ください。

詳細情報を見る